幸福論

4/5ページ

線対象の世界

セカイは線対称です。 僕らは、相手を愛する時、同じだけの深さで、自分を愛します。相手を批判する時、同じだけの厳しさで、自分を否定し、相手を無視する時、同じだけの冷たさで、自分を無視している。 人を愛するという経験は、自分の中にある美しい部分を、相手の中に見つけてそれを愛するという経験です。人を憎むという経験は、自分の中の、「ある部分」が嫌いで、否定したくて、相手の中にある「その部分」を、見つけて、 […]

サメに食べられたら、本望?

昨日、会社に勤めていた頃の同期と久々に会った。彼女は、とてもユニークな人で一目置いていたのだけど、また、ひとつ、教えてもらったので書き残しておきたい。 趣味がダイビングだと聞いた僕が大きなサメが来たら怖くないのかと尋ねると彼女は笑いながら「全然、怖くないよ。怖いのは、運命に、身を委ねていないからだよ。私は、道を歩いている人の方が、むしろ怖いと思う。変な人に殺されるより、大好きなサメに殺された方が、 […]

一般名詞の向こうにある、大切なこと

愛って何?、人生って何?友情って何?この世界には、たくさんの定義があり、たくさんの意見があり、たくさんの解釈があります。けれど、なんとなくの「合意」の存在を前提にし、僕らは、自分の気持ちを伝えるために、「愛してる」と口にするわけです。 言葉にするコトは、自分の気持ちに「輪郭」を与えることです。ぼやーっとしている感覚・・・あなたと一緒にいると、うれしいな。見ていたいないつも元気でいて欲しいな・・・あ […]

倫理と意志 〜罪と向き合うために〜

最も、深い心のブロックのひとつが、罪の意識、すなわち罪悪感です。心の深部にある罪の意識は、自らが幸せになることを、禁止しています。罪悪感をいかにして、解放していくのか・・・そのためには、まず向き合うことです。 まず、そもそも、「悪」とは何か、「罪」とは何かについて、考えてみましょう。それは、「善・悪」を定義することに他なりません。まず、結論から書いてしまいます。 善とは、・自らの行為の責任を、引き […]

信頼とは、一つの顔を愛すること

僕は、無意識に、信頼とは「相手の全てを知ること」だと思っていました。相手の全ての側面を、全ての気持ちを、全ての過去を理解すること。それが、信頼につながるのだと。 でも、それは、信頼ではなく、所有でしかない。所有することによる、安心でしかない。最近、ようやく、それに気がつきました。 信頼は、時間をかけて育む・・・そう思う人もいるでしょうし、多くの場合、そうなのかもしれません。しかし、出会った途端、相 […]

善意の支配を受けたら

前回、「応援すること」というテーマについて書きました。応援とは、「求められた時に、選択肢を示すこと」そして、「どんな選択をしても、あなたを肯定する」というメッセージを贈ること僕は、そんな風に考えています。 では、そうではなく、求めてもいないのに、相手から「◯◯すべきだ」「◯◯しなさい」という指示を受けた時、つまり「善意の支配」を受けた時、僕らは、どう振る舞えば良いのでしょう。 時に、相手の気持ち、 […]

支援的な関係

人を応援すること、人をサポートすることそれは、その人が、「その人の決めた幸せを、その人の決めた方法で手にすること」を支持することです。それは、時に、「許容」に近い。 ともすると、僕らは、相手に「相手が、自分(僕)の決めた幸せを、自分(僕)の決めた方歩で手にすること」を期待します。 自分の方が、良く知っている、自分の方が、経験がある。だから、「こうした方がいい」「こうすべきだ」「こうなったほうがいい […]

酸っぱいブドウの木の下で(2)

前項では、ルサンチマンという心の仕組みを見てきました。後編では、「ルサンチマンからいかに自分を解放するか」をテーマに書いていきます。 「ブドウを食べたい」をこじらせたキツネくん、彼は、自分が決めた「ブドウは食べてはダメ」ルールのせいで、一生、ブドウの恩恵から遠のくことになります。 しかし、本当は「食べたい」わけですから、そんな自分の心を見ないために必死の努力を始めます。すなわち、いつもブドウの木の […]

酸っぱいブドウの木の下で(1)

本当に、自分はやりたいコトをやっているだろうか。誰しも、そんな感覚を持ったことがあるのではないでしょうか。 先日、こんな話を聞きました。彼は、舞台ダンサー。ある日、怪我をして、ベッドで寝ている間にホッとしている自分に気がつき、本当にダンスが好きなのかわからなくなってしまいます。 彼の心に訪れたのは自分は、公務員である両親への反発から、「自由な道」を選んだに過ぎないのではないか・・・「自分は、本当に […]

ファミリー・ヒストリー

家族における、人間関係は、僕らの原体験であり、「原・人間関係」です。僕らは、幼少期より、それを丁寧に学んで成長し、学んだ通りの方法論で、人間関係を創ることになります。 本人が気がついているか否かは別として、僕らが、「誰か」と取り結ぶ関係は、「自分が育った家族の、誰かと結んでいた人間関係」の、「コピー」になっています。 そのコピーは、全ての人間関係に渡っていると言っても過言ではありません。よく知られ […]

1 4 5